自律神経の働きの総合力であり、交感神経と副交感神経の切り替えを下支えしているのがトータルパワー(Total Power:TP)です。
トータルパワーは、体の疲労度を示す指標として知られており、体が元気な状態ではトータルパワーは上昇し、疲れている状態ではトータルパワーは低下します。近年、測定機器の発達で、かなり正確にトータルパワーを計測できるようになりましたが、10代をピークに右肩下がりで下降。30~40代にかけては、男女共に10代の約半分にまでパワーが落ちてしまうのです。働き盛りのはずなのに、中年に差し掛かると思うように動けないのは、交感神経や副交感神経の機能の低下、そして疲労の指標であるトータルパワーの低下を見ても当然と言えるでしょう。
また性別で見ると、男性よりも女性の方が、トータルパワーが低いことがわかります。現在までの研究では、トータルパワーを鍛えることは難しいとされています。だからこそ、日々の休養やリカバリーが大切なのです。
【記事提供】「ストレスオフ・トレーナーを目指すための人のハンドブック」より