個人のリテラシー向上と未病産業の創出
―神奈川県が未病の改善に取り組むにあたって、個人のリテラシー向上が重要とされていますが、その具体的な内容について教えてください。
はい、未病の改善には個人のリテラシー向上が欠かせません。ターゲットに合わせた層別化したアプローチを意識した施策展開を進めています。未病の改善におけるポイントは以下の5つです。
まず、一つ目は、未病の「見える化」と希望をセットで提供することです。見える化だけでは不安を与える可能性があるため、希望も同時に提供します。その希望となる究極的な最新治療が再生細胞医療です。
―他にはどのような取り組みがありますか?
二つ目は適正な良い未病産業の創出です。ユーザーの立場で取り組むことが重要で、研究会などのネットワークを通じて異分野交流やプロジェクト立案を進め、新しい商品やサービスを地域で実証し、エビデンスが得られたものを未病ブランドとして認定という一気通貫の施策展開イメージがあります。
三つ目は、個別企業では取組み困難であるが地域の産業力強化で共通的に必要となる機能、例えばデータや評価等の非競争領域の機能については、大学等と連携しながら公的な支援機能を構築するとしています。
―個人のリテラシー向上についてはどうでしょうか?
四つ目のポイントは、個人のリテラシー向上です。健全な未病産業を育てるためには、一人一人が色々な意味で賢くなる必要があります。これは簡単ではないことですが、非常に重要です。最後の五つ目のポイントが、未病に持続的に取り組むことで、科学と技術、そして社会のイノベーションを推進していくということです。この三つのイノベーションについては、昨今、国でも科学技術に人文社会学の取組を重視してきた流れとも一致します。
これらについては、11月に開催の「ME-BYOサミット神奈川2024」で議論しているところです。