ガンバリ方

看護師です。職業柄、プライベートでも「面倒見がいい」と言われ、うれしい反面、疲れてしまうことも……。

“愛情ホルモン”で知られる、オキシトシンの知られざる側面のせいかもしれません。

通称、愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシン。今では性別・年齢を問わず分泌されることがわかっていますが、以前は母乳の分泌を促す女性特有のホルモンとして知られていました。親しい人とのスキンシップや楽しい会話で分泌され、癒やし効果がありますが、その一方で……。

鳥取女性がストレスオフできていなかったこととは?

人を労わり、思いやる気持ち。現代人に欠けがちな絆を育むオキシトシン的な行動は、デジタル化が進み、人と人が顔を見合わせてのコミュニケーションが希薄な今の時代にこそ必要なものです。しかし一方で、深い愛情を抱かせるオキシトシンが、女性の負担になってしまうことがあります。その一例が、2016年にオフラボが全国の女性7万人に実施した「ココロの体力測定」調査による、ストレスオフ県ランキングで第1位だった鳥取県の調査に表れていました。

他県と比較しストレスオフできている項目の多かった鳥取女性ですが、「家族の病気・世話・介護」に関する項目を東京都・大阪府と比較すると、高ストレス女性は22.7%と、東京の約2倍近くにもなったのです。

愛情と責任感で、自ら負担を抱え込んでしまうことも

「自分で看てあげたい」「寂しい思いをさせたくない」。オキシトシンがもたらす思いやりの感情が大き過ぎて外部の方に任せることを避け、一人で負担を抱え込んでしまい、鳥取女性は疲れてしまっているのかもしれません。

今後、日本はさらなる高齢化社会を迎えます。介護・看護はもちろん、子育てに疲弊せず、自分らしい人生を生きるためにも。身近な周囲や自治体・企業のサポート、そして共倒れにならないための正しい知識と、何より自分の心身にも寄り添う気持ちが大切なのです。

この記事のリカバリ用語

  1. オキシトシン

  2. ストレス