休養・抗疲労行動トレンド2023

コーヒー・チョコレートなど飲食にかかわる項目が急上昇
「炭酸飲料」が注目のソリューションに
~「休養・抗疲労白書2023レポート」Vol.2~

【調査サマリー】
■休養・抗疲労(疲労解消)行動として「飲食」にかかわる項目が上昇、コーヒーやチョコレートなどが牽引
■脳トレ、炭酸飲料を飲むなど、手軽にできるリフレッシュ行動が急上昇
■オンラインコミュニケーションや自宅でできる活動は急降下
■疲労度合別では、2021年に引き続き元気な人は「自然と触れ合う」「身体を動かす」行動が上位にランクイン
■男女別でみると、男性は発散系、女性はコミュニケーション重視の傾向に
■世代別では、全世代において寝る・入浴するが上位にランクイン、若者はSNS、シニア世代ではウォーキングも

■飲食にかかわる行動が急上昇!休養・抗疲労(疲労解消)行動トレンド2023を発表

2023年の休養・抗疲労行動の実施率TOP30をみると、1 位「寝る」45.9%、2位「入浴する」43.9%、3位「コーヒーを飲む」36.0%、4位「テレビを見る」34.4%、5位「YouTubeなどの無料動画を見る」30.2%という結果に。上位の中で最も上昇率が高いのは2021年より1.18%上昇の「動画サービス(Hulu、Netflix、amazonなど)」となりました。また、3位「コーヒーを飲む」、6位「チョコレートを食べる」、22位「スナック菓子を食べる」などの飲食にかかわる項目が軒並みランクアップ。前回は無かった項目として「目薬をさす」「家族と外食」が新たにランクインしました。

〈図表1:休養・抗疲労(疲労解消)行動の実施率(全国、男女計)単位:%、倍〉

〈図表2:休養・抗疲労(疲労解消)行動の実施率(全国、男女計、2021-23比較)単位:%〉

 

「脳トレ」「炭酸飲料を飲む」など、手軽にできるリフレッシュ行動で気分を切り替え

2021年と比較した休養・抗疲労行動の実施上昇率TOP10をみると、1位「脳トレをする」、2位「ガーデニング」、3位「炭酸飲料を飲む」、4位「家庭菜園」、5位「動画サービス(Hulu、Nexflix、amazonなど)」という結果になりました。新しいソリューションとして「炭酸飲料を飲む」にも注目。自宅で手軽にできるリフレッシュ行動に加え、飲食にかかわる行動も上昇しています。

〈図表3:休養・抗疲労(疲労解消)行動の実施上昇率上位10位(全国、男女計)単位:%、倍〉

オンラインコミュニケーションや自宅でできる活動が急降下

  2021年と比較した休養・抗疲労行動の実施上昇率WORST10は、1位「アロマテラピー」、2位「脳を休めるように、一息つく」、3位「温感グッズを利用する」、4位「断食をする」、5位「BBQをする」という結果に。オンラインでのコミュニケーションも急降下しています。WORST10全体的には、「部屋の模様替え」、「友人とのビデオ通話」、「アロマテラピー」など自宅でできる活動が目立ち、コロナ禍の収束をうかがえる結果となりました。

〈図表4:休養・抗疲労(疲労解消)行動の実施上昇率下位10(全国、男女計)単位:%、倍〉

疲労度合別では、元気な人は「自然と触れ合う」「身体を動かす」行動が上位にランクイン

元気な人の休養・抗疲労行動の実施上昇率上位は、1位「ガーデニング」、2位「ラジオ体操をする」、3位「脳トレをする」、4位「家庭菜園」、5位「ジムに行く」などが入り、庭を使った趣味や心身の体操などがランクインしています。また上位の中で実施率10%を越えている項目は、「ガーデニング」、「脳トレをする」、「スポーツ・運動で汗をかく」、「ウォーキング、ジョギングをする」、「スポーツ観戦(テレビ、web)」、「旅行に行く」、「本を読む」、「ラジオを聴く」と、2021年から引き続き身体を動かすことや文化活動に触れるなどバウンダリーマネジメントの要素がみられました。

〈図表5:休養・抗疲労(疲労解消)行動の実施上昇率(全国、男女計、疲労度合別)単位:%、倍〉

男女共に入眠行動を重要視。男性は発散系、女性はコミュニケーション重視の傾向に。

休養・抗疲労行動の男性の実施率は、1位「寝る」41.0%、2位「入浴する」39.6%、3位「コーヒーを飲む」32.6%、4位「YouTubeなどの無料動画を見る」29.7%、5位「テレビを見る」29.4%などが上位を占めています。また女性の実施率は、1位「寝る」50.8%、2位「入浴する」48.1%と、3位「コーヒーを飲む」39.4%と、男性同様の結果が続き、以下、4位「テレビを見る」39.3%、5位「甘いものを食べる(チョコレート以外)」39.2%という結果に。ランキング全体を見ると男性は「ウォーキング、ジョギング」「スポーツ観戦」「シャワーを浴びる」など発散系が上位に目立ち、女性は「家族と外食」「笑う」「同性の友人と食事」などコミュニケーションを重視する傾向があるようです。いずれにしても外へ出るような行動が目立ち、コロナの収束による変化がみられる結果となりました。

〈図表6:休養・抗疲労(疲労解消)行動の実施率(全国、男女別)単位:%〉

 

どの世代においても「寝る」「入浴する」が上位に。若者はSNS、シニア世代はウォーキングも。

休養・抗疲労行動の実施率全体での1位「寝る」、2位「入浴する」は、すべての年代でTOP4にランクイン。全体3位の「コーヒーを飲む」はほとんどの年代で上位となったものの20代ではランク外となりました。20代・30代では「SNSをみる」がそれぞれ4位と8位に、60代・70代では「ウォーキング、ジョギングをする」がそれぞれ8位と4位となり、世代による差も見受けられました。また、動画やテレビなどの鑑賞はどの年代においても上位でしたが、若い世代では動画サービス(Hulu、Netflix、amazonなど)やYouTubeなどの無料動画、シニア世代ではテレビと、視聴方法の違いが出る結果となりました。

〈図表7:休養・抗疲労(疲労解消)行動の実施率 年代別TOP10 単位:%〉

【調査概要】

調査名:「ココロの体力測定 2023」
期間:2023年 4月18日~5月23日
SCR調査対象:全国の20~79歳の10万人(男女各5万人)
方法:インターネット調査
調査項目: 10問

調査名:「ココロの体力測定 2021」
期間:2021年 11月15日~12月20日
SCR調査対象:全国の20~79歳の10万人(男女各5万人)
調査項目: 10問
※疲労度合項目:厚生労働省「ストレスチェック」B項目を基に独自加工して、点数化
※集計データ:県・年齢を実際の人口でウエイト修正を行い活用