全国10万人への大規模インターネット調査により、日本人のストレスや疲労について調査・分析を行っている「ココロの体力測定」の結果から、人生の充実や生きがいに通じる「健康状態」についてまとめました。都道府県別の結果は、地方創生や地域の活性化の参考データとしてお役立てください。
■ 健康状態の満足度 2019-2020推移
2020年の自粛期間開け(6~7月)の健康状態の満足度を見ていくと、満足している方は8.0%と非常に低いのに対して、不満足な方は62.0%に上った。2019年と比較すると、満足している方は9.7%から8.0%と大きく減少した。 ※自粛期間とは、2020年3~5月の「休業要請」、「在宅勤務」や「休校期間」を伴う時期を指しています
■ 健康状態の満足度 男女別
男女別で見ていくと健康状態の満足度が高い方は男性が7.8%、女性が8.1%となっており、男女の差はあまり見られない。
■ 健康状態の満足度 男女、年代別
年代別で見ていくと男女とも、満足度が高い方は20代が最も多くみられるが、一方60代では不満足の方が少なくなる傾向にあり、40~50代世代の健康への不安がみられる。また女性に関しては、20代の次に60代の方々の満足度が高い結果となった。
■ 健康状態の満足度 疲労度合別
疲労状態別の比較で見ていくと、男女とも疲れている人は、元気な人に比べて不満足の方が高く、満足度が低い結果になっており、現代社会の疲労状態との相関関係が見て取れる。男女で見ていくと、女性の方がより疲労状態と健康状態の満足度の差が顕著になり、満足度が高い方は、男性で3.2倍の差、女性で6.6倍の差になっている。
■ 健康状態の満足度 都道府県ランキング
「健康状態の満足度」が高い都道府県を見ていくと、男性は1位が「長崎県」で11.0%、2位「北海道」、3位「宮崎県」となっている。女性は1位が「鳥取県」で15.7%とい非常に高い数値になっており、次いで2位「青森県」、3位「和歌山県」となっている。男女共通してTOP10入りしているのは、「宮崎県」「鹿児島県」「福岡県」九州地方が多くなっている。
■ 意識している健康・休養(リカバリー)習慣
健康状態の満足度が高い方々の、意識している健康・リカバリー習慣から生活改善のヒントを見ていくと、男女とも共通しているのが、「ロコモティブシンドローム改善などの姿勢や運動管理」「セロトニンやメラトニン分泌を意識した体内リズム管理」となっており、コロナ過での自粛生活の中で不自由になり、リズムが乱れた環境の中の対策を意識することが必要となっている。その他男性では、「食事の栄養バランスを整える」「腸活している」などの食生活や、「家の中でリラックスできる環境を整える」などのパーソナルスペースの改善がポイントになっている。女性では、「健康管理アプリやWEBサービスの活用」「1日8000歩(5km程度)以上歩く」などの、運動や健康習慣を数値化して目標を立てることを意識していたり、「自律神経を整えるセルフケア」などより体のリズムを大事にしている傾向がある。
※一般社団法人日本リカバリー協会がダイヤモンドオンライン「健康満足度が高い都道府県ランキング【完全版】」に提供したデータを掲載しています
【調査概要】
タイトル:ココロの体力測定2020
方法:インターネット調査
調査期間:SCR調査 2020年7月21日~7月27日
対象:全国、20~69歳、10万人(男女各5万人)
項目:6問
分析データ:厚生労働省の「ストレスチェック制度の健康状態項目」を基に独自加工して、点数化
集計データ:集計したデータを、県・年齢を実際の人口でウエイト修正を行い活用
【健康状態の満足度の分析について】自粛期間明けの、2020年6~7月の健康状態の満足度を0~10点で回答をしてもらい、NPSと同様に、不満足(0~6点)、どちらとも言えない(7~8点)、満足(9~10点)でクラスタ化して分析を行った。
【疲労状態について】厚生労働省の「ストレスチェック制度の健康状態項目」を基に、疲労状態を指す項目を独自集計。疲労項目に「ほとんどなかった」と回答した方を元気な人、「ほとんどいつもあった」と回答した方を疲れている人として定義。